昨年の夏の初め、きいちゃんは体調がすぐれない中、毎日のように私の大学のオフィスに来ていました。その時、きいちゃんがシャーペン一本でひたすら描いていた絵が、今もオフィスの机の上に残っています。
でも、それも長くは続かず、父の日頃を境に病状が悪化し、きいちゃんは1日の大半をベッドで過ごすようになりました。私とくまさんは、きいちゃんの治療先を探してあちこち連絡しては断られ続け、途方にくれていました。
6月末の検診できいちゃんの血圧の数値が悪く、そのまま市内の子供病院に入院することになりました。ショックよりも、やっとこれで誰かに助けてもらえる、という気持ちでほっとしたのを覚えています。